今里城跡(いまざとじょうあと)

城跡の場所 長岡京市今里2丁目(長岡第三小学校の南)
城跡の時代 室町時代
城跡の概要 今里城跡は、能勢氏(西岡地方の国人)の城館と考えられている。平成2年の発掘調査によって堀、木橋、井戸など城館の一部が明らかになった。発掘調査地点の周辺には「城山」という小字が残り、小字の近辺が城館の中心とも推定される。

 


今里城跡の場所
今里城跡の場所 長岡京市遺跡地図第5版から(長岡京市教育委員会提供)

今里城跡の遺構配置図
右京第356次調査
発掘調査では、L字形に屈曲する堀、堀に架けられた木橋、井戸などが発見されました。

南から見た今里城跡の堀
右京第356次調査
今里城跡は、風呂川右岸の段丘上に営まれた室町時代の城館跡です。

大規模な堀に架けられた木橋
右京第356次調査
木橋は、幅5〜7mの大規模な堀が東へ張り出した部分に架けられています。

木橋の橋脚
右京第356次調査
大きな堀に架けられた木橋の橋脚は、重量を支えるために非常に深く据えられています。

堀の遺物出土状況
右京第356次調査
今里城跡の堀からは、大量の土器のほか、木簡や羽子板など木製品も出土しています。

小規模な堀
右京第356次調査
今里城跡では、幅5〜7mの大規模な堀のほか、これに接続する幅1〜2mの小規模な堀が発見されています。

今里城跡の井戸
右京第356次調査
発掘調査では3基の井戸が発見されました。なかでも最大のものが写真の井戸で、直径4mを測ります。

 

■参考資料

「鎌倉・室町・桃山時代(今里城跡)」『長岡京市史』資料編1(1991)
「右京第356次調査」『長岡京市埋蔵文化財センター年報』平成2年度(1992)