開田古墳群(かいでんこふんぐん)

古墳の場所 長岡京市開田1丁目、長岡1丁目他(長岡京市役所の北からJR長岡京駅の北西)
古墳の時代 古墳時代中期後半から終末期
古墳の概要 開田古墳群は、長岡京市役所の北東域を中心に分布する古墳群で、開田古墳群東羅支群を含めると、これまでに25基前後の古墳と数基の土壙墓が見つかってい ます。前方後円墳の可能性があるものや円墳も確認されていますが、ほとんどは一辺10m前後の小規模な方墳で占められています。古墳は周囲に巡らせた溝の 土を盛り上げた簡単なものと考えられますが、なかには開田13号墳のように埴輪を樹立していたものもあります。
なお、開田12号墳以降の古墳は、近年発見されたため「長岡京市遺跡地図第5版」には収録されていません。

 


開田古墳群の場所
長岡京市遺跡地図第5版から(長岡京市教育委員会提供)

開田古墳群の配置(開田2〜9号墳、12〜16号墳) 右京第376・954次調査
茶色で示した部分が調査で見つかった古墳です。一辺10m前後の方墳が整然と並んでいました。

開田13号墳の確認状況 右京第954次調査
写真中央下半が開田13号墳です。開田13号墳は一辺14mの方墳で、周溝からは鶏形埴輪など多数の埴輪が出土しました。

開田13号墳の鶏形埴輪 右京第954次調査
鶏形埴輪は、頭部から基部までを復元することができました。

開田13号墳の鶏形埴輪頭部 右京第954次調査
鶏形埴輪の鶏冠(とさか)と肉髥(にくぜん)は剥離した痕跡から表現されていたことが分かりました。

開田13号墳の鶏形埴輪脚部 右京第954次調査
鶏形埴輪の翼は粘土板で、脚は線刻で表現されています。

開田13号墳の馬形埴輪 右京第954次調査
馬形埴輪は胴体、脚、尾が確認されています。鞍(くら)と鐙(あぶみ)、障泥(あおり)などの馬具を表飾した飾り馬です。

 

開田古墳群の復原想像図

多くの種類の埴輪を伴う開田13号墳を中心に、古墳群の様子を北西方向から想像した絵です。